子育て支援策を拡充するため、「子ども・子育て支援金制度」が令和8(2026)年度から
段階的に実施されます。
子ども・子育て支援金制度は、独身の方、子育てを終えられた方、高齢者の方を含む全ての世代、
そして、企業からの拠出により、子育てを支え合う仕組みです。
1、こども未来戦略「加速化」プランによる子育て支援の拡充とこども・子育て支援金
令和5(2023)年12月にこども未来戦略「加速化プラン」が策定され、3.6兆円規模の子育て支援の
抜本的拡充に取り組むこととされました。
この「加速化プラン」により新設・拡充する制度であって、次の6つの子育て施策に係る費用
(支援納付金対象費用)については、子ども・子育て支援金が充てられることとされています。
①児童手当の抜本的拡充(所得制限の撤廃、高校生年代までの支給期間の延長、
第3子以降の支給額増額)
②妊娠の為の支援給付(妊娠・出産時の10万円相当の給付金)
③「こども誰でも通園制度」(乳児等のための支援給付)
④出生後休業支援給付(育児休業給付手取り10割相当)
⑤育児時短就業給付(時短勤務中の賃金の10%支給)
⑥国民年金第1号被保険者の育児期間に係る保険料免除措置
2、子ども・子育て支援金制度
(1)概要
政府は、支援納付金対象費用に充てるため、令和8年度から、医療保険制度
(国民健康保険、後期高齢者医療、被用者保険)の納付ルートを活用して支援金を徴収します。
徴収した支援金はすべて支援納付金対象費用に充当することが法定されており、
流用はないものとされています。
(2)子ども・子育て支援金の額と拠出方法
子ども・子育て支援金は加入する医療保険制度ごとに保険料が決められ、
令和8年4月分から医療保険料と併せて拠出することとなります。
①被用者保険に加入している方
・支援金額(月額)は、「標準報酬月額×支援金率」になります。
・被用者保険については、国が一律の支援金率(保険料率)を示すこととされており、
令和8年度の一律の支援金率は0.23%とされました。
・基本的に支援金額の半分は事業主が負担しますので、実際の支援金額(月額)は、
標準報酬月額に「0.0023」を乗じた金額の半分の額になります。
・令和8年4月保険料(5月に給与天引き)より拠出します。
②国民健康保険に加入されている方
・支援金額(月額)は、住所地の市区町村が定める条例に基づき、
世帯や個人の所得等に応じて決定されます。
・支援金に係る保険料率は市町村ごとに異なります。
・令和8年4月分から拠出しますが、実際の支援金額や具体的な徴収開始時期は
住所地の市区町村が決定し、各被保険者に通知されます。
③後期高齢者医療制度に加入されている方
・支援金額は、住所地の都道府県後期高齢者医療広域連合が定める条例に基づき、
個人の所得等に応じて決定されます。
・支援金に係る保険料率は後期高齢者医療広域連合ごとに異なります。
・令和8年4月分から拠出しますが、支援金額の月額や具体的な徴収開始時期は中処置の
都道府県後期高齢者医療広域連合が決定し、各被保険者に通知されます。
3、健康保険法上の取扱い~被用者保険に加入している方~
健康保険法においては、子ども・子育て支援金に係る料率は、
医療保険上の給付や介護保険に係る保険料率とは区分した上で、保険料の一部として規定されています。
(1)毎月の保険料
・介護保険第2号被保険者(40~64歳)
「標準報酬月額」に「一般保険料率+子ども・子育て支援金率+介護保険料率」を乗じた額となります。
・介護保険第2号被保険者以外の被保険者
「標準報酬月額」に「一般保険料率+子ども・子育て支援金率」を乗じた額となります
(介護保険料額は、介護保険法に基づき、別途、徴収されます。)。
(2)賞与に係る保険料
子ども・子育て支援金は、健康保険料や厚生年金保険料と同様に、毎月の報酬のみならず、
賞与からも拠出することになります。
保険料率は、毎月の保険料に係るものと同様です。
(3)育児休業等期間中等の保険料の免除
育児休業等をしている被保険者、産前産後休業をしている被保険者などについては、
健康保険料や厚生年金保険料と同様に、子ども・子育て支援金の拠出も免除されます。