多田労務管理事務所 西新宿の社労士事務所

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法律トピックス

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マイナンバーカードで失業認定手続ができるようになりました!

 

マイナンバーカードは、労働・社会保険の手続きにおいても、すでにマイナンバーの提示や

本人確認に利用するほか、健康保険証として利用することができるようになっています。

さらに、令和4年10月1日施行の雇用保険法施行規則の改正により、

同日以降に受給資格決定が行われた方については、希望により、マイナンバーカードで

失業認定等の手続きができるようになりました。

 

1、改正の趣旨

 

「マイナンバーカードの普及とマイナンバーの利活用の促進に関する方針」

(令和元年6月4日デジタル・ガバメント閣僚会議決定)において、

ハローワークにおける雇用保険等の各種業務のフローについて、ペーパーレス化等の検討を

行うこととされました。

これを受けて、ペーパーレス化の観点から、本人の希望に応じて、受給資格者がマイナンバーカードを

提示して受給資格の確認を受けた場合には、失業認定等の手続きにおいて、

雇用保険受給資格者証(以下「受給資格者証」といいます。)の提出が不要となりました。

 

2、受給資格者証による失業の認定の手続き

 

通常の受給資格決定及び失業の認定の手続きは、次のとおりです。

①受給資格決定時:運転免許証等の本人確認書類を添えて、離職票等の必要書類及び顔写真2枚を

ハローワーク(管轄公共職業安定所)に提出します。

②雇用保険説明会時:受給資格者証が本人に交付されます。

③失業の認定時(認定日):受給資格者証を添えて失業認定申告書をハローワークに提出し、

本人確認及び失業の認定を受けます。処理結果が印字された受給資格者証が本人に返付されます。

 

3、マイナンバーカードによる失業の認定

 

令和4年10月1日以降において可能となった受給資格決定及び失業の認定の手続きは、

次のとおりです。

本人の希望により、マイナンバーカードを提示することで、受給資格者証等に貼付する顔写真や、

失業の認定等の手続きごとの受給資格者証等の持参が不要となりました。

①受給資格決定時:マイナンバーカードを提示のうえ、離職票等の必要書類を

ハローワークに提出します(顔写真2枚は不要)。

②雇用保険説明会時:受給資格通知が本人に交付されます。

③失業の認定時(認定日):マイナンバーカードによる本人認証等を行ったうえで、

失業認定申告書をハローワークに提出し、失業の認定を受けます。

処理結果が印字された受給資格通知が本人に交付されます。

※上記②③の「受給資格通知」等は、令和8年度のシステム更改後は、マイナポータルを

活用し電子的に交付することが検討されています。

 

4、対象となる受給資格者証等

 

手続きの際に、マイナンバーカードで本人認証を行う場合には、次の受給資格者証等の提出が

不要となり、各種手続きの処理結果は、受給資格通知等に印字され、交付されます。

・(基本手当を受給する場合)雇用保険受給資格者証が不要となり、雇用保険受給資格通知が

交付されます。

・(高年齢求職者給付金を受給する場合)

雇用保険高年齢受給資格者証が不要となり、雇用保険高年齢受給資格通知が交付されます。

・(特例一時金を受給する場合)

雇用保険特例受給資格者証が不要となり、雇用保険特例受給資格通知が交付されます。

・(専門実践教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金を受給する場合)

教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格者証が不要となり、教育訓練受給資格通知が

交付されます。

※一般教育訓練及び特定一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給申請手続では、

受給資格者証を用いません。

 

5、注意点等

 

(1)手続きの選択

マイナンバーカードを活用した失業認定等の手続きを希望した場合には、それ以降、

原則として受給資格者証等による失業認定等の手続きに変更することができません。

なお、マイナンバーカードを持っていない方や、マイナンバーカードによるこのような取扱いを

希望しない方については、従来どおり、受給資格者証等による手続きとなります。

 

(2)本人認証の方法

マイナンバーカードによる本人認証は、職員の指示に従い、ハローワークに備え付けられた

タブレット端末で、利用者証明用電子証明書の4桁のパスワードを入力することにより行います。

その後、出力されたパスコード用紙(被保険者番号のバーコードが印字されたもの)を

窓口へ提出します。

※タブレット端末にパスワードを入力する際、3回連続でパスワードを誤って入力すると

ロックがかかり、住民票がある市区町村の窓口にてパスワードの再設定の手続きが必要となります。

 

(3)受給資格通知の再交付

受給資格者は、受給資格通知を滅失し、又は損傷したときは、管轄公共職業安定所の長に申し出て、

マイナンバーカードを提示して再交付を受けることができます。

育児休業等期間中の社会保険料免除要件の見直し

 

全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律が順次施行され、

令和4年10月1日から、育児休業等期間中の社会保険料の免除に係る要件が見直されました。

 

1、育児休業等期間中の社会保険料の免除とは?

 

3歳に満たない子を養育するための育児休業等の期間は、事業主が「育児休業等取得者申出書」を

提出することにより、健康保険・厚生年金保険の保険料が事業主負担分・被保険者負担分ともに

免除されます。

なお、社会保険料の免除を受けても、健康保険の給付は、通常どおり受けることができます。

また、免除された期間分についても、保険料納付済期間として将来の年金額に反映されます。

 

2、改正の概要

 

(1)保険料免除の対象となる休業

育児休業等の取得促進の観点から、出生時育児休業の期間も保険料免除の対象となります。

 

(2)毎月の報酬(標準報酬月額)に係る保険料の免除

育児休業等の開始日の属する月から終了日の翌日が属する月の前月までの保険料が免除となります。

この点は、これまでと同様です。

一方、これまでは、開始日の属する月と終了日の属する月が同一の場合は、終了日が同月の末日

である場合を除き、免除の対象となりませんでしたが、令和4年10月1日以降に開始した

育児休業等については、育児休業等開始日が含まれる月に14日以上育児休業等を取得した場合は、

免除の対象となることとなりました。

 

(3)賞与(標準賞与額)に係る保険料の免除

これまでは、育児休業等期間に月末が含まれる月に支給された賞与に係る保険料は、

その取得した育児休業等期間の長短にかかわらず、免除の対象となりましたが、

令和4年10月1日以降に開始した育児休業等については、当該賞与月の末日を含んだ

連続した1か月を超える育児休業等を取得した場合に限り、免除の対象となることとなりました。

 

3、保険料免除の対象となる育児休業等

 

保険料免除の対象となる育児休業等には、

①出生時育児休業、

②1歳(延長措置が適用される場合にあっては、1歳6ヵ月又は2歳)に満たない子を養育するための育児休業、

③3歳に満たない子を養育するための育児休業の制度に準ずる措置による休業が該当します。

②③が対象となる点はこれまでと同様ですが、今回の改正により、①が加わりました。

 

4、毎月の報酬(標準報酬月額)に係る保険料の免除

 

育児休業等開始日の属する月については、その月の末日が育児休業等期間中である場合に加えて、

その月中に14 日以上の育児休業等を取得した場合にも、標準報酬月額に係る保険料が免除されることと

なりました。

その際には、同月内に取得した育児休業等及び出生時育児休業による休業等は合算して育児休業等期間に

含めますが、労使間で合意したうえで出生時育児休業期間中に就業した日数は除きます。

この育児休業等期間の日数が14 日以上であれば、休業が必ずしも連続していなくても、

当該月の保険料が免除されます。

 

なお、この育児休業等の日数に関する要件は、開始日と終了予定日の翌日が同一月に属する

育児休業等についてのみ適用されます。月末を含む育児休業等(開始日と終了予定日の翌日が

異なる月に属する育児休業等)の日数は、この要件の適用においては考慮されません。

したがって、「前月以前から取得している育児休業等」の最終月の保険料は、

その月の月末日が育児休業等期間中であるか、その月の月中に当該育児休業等とは連続しない

別途の育児休業等(14日以上)を取得している場合にのみ免除となります。

 

5、賞与(標準賞与額)に係る保険料の免除

 

標準賞与額に係る保険料(賞与保険料)は、賞与を支払った月の末日を含んだ連続した1か月を超える

育児休業等を取得した場合に限り、免除されることとなりました。

育児休業等の期間が1か月を超えるかは暦日で判断し、土日等の休日も期間に含みます。

したがって、例えば、11月16日から12月15日まで育児休業等の場合は、育児休業等の期間が

ちょうど1か月であるため、賞与保険料の免除の対象外となります。

 

なお、1か月を超える育児休業等については、これまでどおり、月末時点に育児休業等を

取得しているかどうかで保険料免除を判断するため、育児休業等の期間に月末が含まれる月に

支給された賞与に係る保険料が免除されることとなります。

 

6、育児休業等取得にかかる事業主から保険者への届出

 

事業主から保険者等への届出については、原則として、育児休業等期間中に行う必要があり、

育児休業等終了後の届出は、やむを得ない理由があるものに限り、認められます。

この点について、今回の改正により短期間の育児休業等の取得が増えること等が想定されることから、

令和4年10月1日以降に取得する育児休業等については、育児休業等期間終了後であっても、

一定期間(育児休業等の終了日から起算して暦による計算で1か月以内)であれば理由書等の添付が

なくとも、届出が認められることとされました。

育児・介護休業法の改正~育児休業の分割取得など

 

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律

(略称:育児・介護休業法)に関する改正が一部施行され、令和4年10月1日から、

1歳に満たない子に係る育児休業を2回に分割して取得することなどができるようになりました。

 

1、育児休業の取得に関する改正の概要

 

①1歳に満たない子に係る育児休業について

1歳に満たない子に係る育児休業は、従来は分割して取得することができませんでしたが、

分割して2回まで取得することが可能となりました。

なお、従来のいわゆる「パパ休暇」は、今回の改正に伴い、廃止されています。

②1歳以上の子に係る育児休業について

保育所に入所できない等の理由により1歳以降に延長する場合について、開始日が柔軟化され、

各期間途中でも夫婦で交代して取得することが可能となりました。

 

2、1歳に満たない子に係る育児休業

 

(1)2回までの分割取得

労働者は、その養育する1歳に満たない子について、その事業主に申し出ることにより、

出生時育児休業を除き、分割して2回まで、育児休業をすることができます。

これにより、出生時育児休業と合わせた場合には、養育する子が1歳までの間に、

4回まで休業を取得することが可能となりました。

 

(2)育児休業の申出等

出生時育児休業については、2回に分割して取得する場合であっても、初めにまとめて

申し出なければなりませんが、1歳に満たない子に係る通常の育児休業については、

まとめて申し出る必要はありません。

なお、育児休業を2回に分割して取得する場合は、各申出について、育児休業の開始予定日の繰上げ

(出産予定日前に子が出生した場合等に限られます。)を1回、終了予定日の繰下げ

(事由は問われません。)を1回ずつすることができます。

 

(3)3回目以降の申出

1歳未満の子について、厚生労働省令で定める特別の事情がある場合には、労働者は、

3回目以降の育児休業の申出をすることができます。

この「特別の事情がある場合」には、1歳未満の子に係る育児休業が、他の子についての

産前・産後休業、産後パパ育休、介護休業又は新たな育児休業の開始により育児休業が終了した場合で、

これらの休業の対象だった子が死亡したとき等が該当します。

 

3、1歳以降の子に係る育児休業

 

労働者は、保育所に入所できない等の理由がある場合には、1歳以降の子についても、

最長で当該子が2歳に達するまで、育児休業をすることができます。

この1歳以降の育児休業の開始日が柔軟化され、配偶者の休業の終了予定日の翌日以前の日を、

労働者本人の育児休業開始予定日とすることができようになりました。

これにより、1歳以降の育児休業期間の途中で、夫婦で交代することが可能になりました。

 

(1)1歳以降の子に係る育児休業を取得するための要件

労働者は、その養育する1歳から1歳6か月に達するまでの子、又は1歳6か月から2歳に達するまでの

子について、次のいずれにも該当する場合に限り、その事業主に申し出ることにより、

育児休業をすることができます。

①当該申出に係る子について、当該労働者又はその配偶者が、当該子の1歳到達日、

又は1歳6か月到達日において育児休業をしている場合

②当該子の1歳到達日後、又は1歳6か月到達日後の期間について休業することが雇用の継続のために

特に必要と認められる場合として厚生労働省令で定める場合に該当する場合

③当該子の1歳到達日後の期間において、1歳6ヵ月に達するまでの子に係る育児休業、

又は、当該子の1歳6か月到達日後の期間において、2歳に達するまでの子に係る育児休業を

したことがない場合

 

(2)特別の事情がある場合の再度の取得

1歳以降の子に係る育児休業の取得は、原則として、子が1歳から1歳6か月に達するまでの間、

1歳6か月から2歳に達するまでの間に、それぞれ1回に限られます。

この点に関し、従来は、1歳以降の子に係る再度の育児休業は認められませんでしたが、

特別の事情があるときは、再度、育児休業を取得できることとなりました。

この「特別の事情があるとき」には、1歳以降の子に係る育児休業が、他の子についての

産前・産後休業、産後パパ育休、介護休業又は新たな育児休業の開始により育児休業が終了した場合で、

これらの休業の対象だった子が死亡したとき等が該当します。

 

4、雇用保険の育児休業給付について

 

・雇用保険の被保険者が育児休業をする場合には、育児休業給付金の支給対象となりますが、

その支給要件を満たすか否かは、1歳に満たない子に係る育児休業を2回に分割して取得するときは、

初回の育児休業について判断されます。

・育児休業給付金の支給額は、育児休業開始から180日目までは「休業開始時賃金日額×支給日数×

100分の67」による額ですが、この「180日」は、同一の子について支給を受けた出生時育児休業給付金の

日数を含めて、計算されます。

育児・介護休業法の改正~出生時育児休業の創設

 

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(略称:育児・介護休業法)に関する改正が一部施行され、令和4年10月1日から、出生時育児休業が創設されました。

 

1、出生時育児休業(通称:産後パパ育休)とは?

 

出生時育児休業とは、原則として、出生後8週間以内の子を養育するためにする休業をいいます。

この出生時育児休業は、男性の育児休業取得促進のために、男性の育児休業取得ニーズが高い

子の出生直後の時期に、これまでの育児休業よりも柔軟で休業を取得しやすい枠組みとして

設けられたものです。

 

2、対象労働者

 

出生時育児休業を取得することができるのは、産後休業をしていない労働者

(日々雇用される者を除きます。)です。

出産した女性は通常、出産後8週間は産後休業期間になりますので、出生時育児休業の対象者は

主に男性ですが、女性も養子を養育している場合などには対象者となります。

 

期間を定めて雇用される労働者については、申出の時点で、子の出生日又は出産予定日のうち

いずれか遅い日から起算して8週間を経過する日の翌日から6か月を経過する日までに

労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでない者に限り、出生時育児休業が認められます。

 

なお、次の者については、労使協定を締結することにより、出生時育児休業の対象者から除くことができます。

①事業主に引き続き雇用された期間が1年に満たない労働者

②申出の日から8週間以内に雇用関係が終了することが明らかな労働者

③1週間の所定労働日数が2日以下の労働者

 

3、出生時育児休業による休業期間

 

出生時育児休業をすることができるのは、原則として、子の出生後8週間以内の期間内に

4週間(28日)以内、分割して2回を限度として労働者が申し出た期間です。

ただし、出産予定日前に子が生まれた場合は、出生日から出産予定日の8週間後まで、

出産予定日後に子が生まれた場合は、出産予定日から出生日の8週間後までとなります。

出生後8週間を超える期間や4週間を超える期間について出生時育児休業をすることはできませんので、

これらの期間について休業を希望する場合は、育児休業の申出をする必要があります。

 

4、休業中の就業

 

労使協定を締結している場合に限り、労働者と事業主の合意した範囲内で、

事前に調整した上で休業中に就業することができます。

具体的には、次の流れによることとなります。

①労働者は、就業を希望する場合は、出生時育児休業の開始予定日の前日までに書面等で、

その条件等を申し出ます。

②事業主は、労働者が申し出た条件の範囲内で候補日・時間(候補日等がない場合はその旨)を提示します。

③事業主の提示に対して、労働者が全部又は一部を同意する場合は、その旨を休業開始予定日の前日までに

書面等で事業主に提出します。

④事業主は、同意を得た旨と、就業させることとした日時その他の労働条件を書面等で労働者に通知します。

 

なお、休業中の就業については、日数等に次の上限があります。

・休業期間中の所定労働日・所定労働時間の半分

・休業開始日・終了予定日を就業日とする場合は当該日の所定労働時間数未満

 

5、出生時育児休業をするにあたっての手続き

 

労働者は、出生時育児休業をしようとするときは、その開始予定日と終了予定日その他所定の事項を

事業主に申し出なければなりません。

申出期限は、原則として、2週間前までですが、雇用環境の整備などについて、法を上回る取り組みを

労使協定で定めている場合は、1か月前までとすることができます。

出生時時育児休業を2回に分割して取得する場合であっても、初めにまとめて申出をする必要があり

初めにまとめて申出をしないときは、事業主は後から行われた申出を拒むことができます。

事業主は、労働者から出生時育児休業の申出があったときは、速やかに(おおむね1週間以内に)、

取扱通知書を書面で交付しなければなりません。

 

6、その他

 

①出生時育児休業についても、期間中の就業日数が一定の水準以内であることその他の所定の要件を

満たせば、雇用保険の育児休業給付(出生時育児休業給付金)が支給されます。

②一定の要件を満たしていれば、育児休業期間中の各月の標準報酬月額・標準賞与額に係る

社会保険料について、その納付が被保険者本人負担分・事業主負担分ともに免除されますが、

この場合の育児休業には、出生時育児休業も含まれます。

健康保険・厚生年金保険の適用が拡大されます!

 

令和4年10月1日施行の厚生年金保険法等の改正により、健康保険及び厚生年金保険法の適用が拡大されます。

 

1、改正の概要(令和4年10月1日施行)

 

健康保険・厚生年金保険の適用拡大に関する改正点は、次のとおりです。

(1)短時間労働者への適用拡大

(2)適用事業所の範囲の見直し(士業の適用業種への追加)

(3)被保険者の適用要件(雇用期間が2か月以内の場合)の見直し

 

2、短時間労働者への適用拡大

 

1週間の所定労働時間及び1ヵ月の所定労働日数が、同一の事業所に使用される通常の労働者のものと比べて

4分の3以上の短時間労働者は、通常の労働者と同様に、健康保険・厚生年金保険の被保険者となります。

それ以外の短時間労働者についても、所定の要件を満たす場合には、健康保険・厚生年金保険の被保険者と

なりますが、その適用対象が拡大されます。

 

(1)特定適用事業所の要件の見直し

短時間労働者(1週間の所定労働時間及び1ヵ月の所定労働日数が、同一の事業所に使用される

通常の労働者のものと比べて4分の3以上を除き、次の(2)の要件を満たす者に限ります。)であっても、

特定適用事業所で働くものは、健康保険・厚生年金保険の適用対象となります。

特定適用事業所とは、事業主が同一である一又は二以上の適用事業所で、被保険者(短時間労働者を除く。)の

総数が常時500人を超える事業所をいいますが、今回の改正により、人数の要件が、常時101人以上となります。

これにより、厚生年金保険の被保険者数が101人以上500人以下の事業所で働く短時間労働者についても、

健康保険・厚生年金保険の加入が義務化されます。

 

(2)短時間労働者の勤務期間要件の撤廃

健康保険・厚生年金保険の適用対象となる短時間労働者の要件について、

「当該事業所に継続して1年以上使用されることが見込まれること」という要件が撤廃されます。

これにより、次のいずれにも該当する短時間労働者は、適用除外事由に該当しない限り、

健康保険・厚生年金保険の適用対象となります。

①1週間の所定労働時間が20時間以上であること。

②報酬月額が88,000円以上であること。

③学生ではないこと。

 

3、適用事業所の範囲の見直し(士業の適用業種追加)

 

これまで非適用業種とされていた事業のうち、「弁護士、公認会計士その他政令で定める者が法令の規定に

基づき行うこととされている法律又は会計に係る業務を行う事業」(一部の士業)が適用業種となります。

適用の対象となる士業は、弁護士、沖縄弁護士、外国法事務弁護士、公認会計士、公証人、司法書士、

土地家屋調査士、行政書士、海事代理士、税理士、社会保険労務士、弁理士です。

これにより、常時5人以上の従業員を雇用しているこれらの士業の個人事業所は、健康保険・厚生年保険の

強制適用事業所になり、これに使用される70歳未満の者は、適用除外事由に該当しない限り、

厚生年金保険の被保険者となります。

 

4、被保険者の適用要件(雇用期間が2か月以内の場合)の見直し

 

これまで、2か月以内の期間を定めて使用される者については、健康保険・厚生年金保険の適用が除外

されており、この者は、所定の期間を超え、引き続き使用されるに至った場合に限り、

そのときから被保険者となることとされていました。

今回の改正により、2か月以内の期間を定めて雇用される者のうち、適用除外となるのは、

当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれないものに限られることとなりました。

これにより、2か月以内の期間を定めて雇用される者であっても、当該期間を超えて雇用されることが

見込まれるものは、雇用期間の当初から、健康保険・厚生年金保険の被保険者となります。

具体的には、次のいずれかに該当する場合には、当該期間を超えて雇用擦れることが見込まれるものと

判断されます。

①就業規則、雇用契約書等において、その契約が「更新される旨」又は「更新される場合がある旨」が

明示されている場合

②同一事業所において、同様の雇用契約に基づき雇用されている者が、更新等により最初の雇用契約の期間を

超えて雇用された実績がある場合

 

5、適用拡大に伴う主な手続き

 

(1)被保険者の資格取得の届出

特定適用事業所(令和4年10月以降新たに特定適用事業所に該当する事業所を含みます。)の事業主は、

令和4年10月から新たに被保険者となる従業員がいる場合は、5日以内に、「被保険者資格取得届」等を

提出しなければなりません。

 

(2)新規適用事業所の届出

常時5人以上の従業員を雇用している士業の個人事業所の事業主は、適用事業所となった日から5日以内に、

「新規適用届」を提出しなければなりません。