すっかり秋の空になり、日もだいぶ短くなってきましたね。
みなさまは、どのような秋をお過ごしですか?
私は、お休みを利用して関西に足を延ばしてきました。
たっぷり満喫してきたので、何回かに分けて旅行記?を綴ろうと思います。
では、まず奈良の吉野山をご紹介!
吉野山といえば桜の名所として知られ、桜の時季に行ったみたいのですが、凄い人が訪れる人気の場所でその時季に合わせてというのはなかなか難しそうです。そして、まだ紅葉にも早いのですが…。
でも、一度訪れてみたい場所であり、ちょっと気になる観光特急もあったので、今回の観光の地に選びました。
吉野山は奈良の中部に位置しますが、この日は北部の奈良市内からスタート。
この威風堂々という感じの美しい佇まいの建物は、JR奈良駅の旧駅舎です。奈良駅の高架化に伴って、一時は取り壊されることになっていたのですが、保存を望む多くの声があり、本体部分を曳家工法で18メートル移して残したのだそうです。
現在は、「奈良市総合観光案内所」として利用されています。
さて、ここからゆっくりと電車に揺られて吉野に到着です。
あ、観光特急の利用は帰りのお楽しみです!(^^)!
吉野山の景色を楽しみながら、下千本~中千本エリアの寺社巡りをしました。
まずは、吉野山のシンボルともいわれる金峯山寺です。優雅にそびえ立つ本堂の蔵王堂は、世界文化遺産に登録されています。
美しい山々を眺めながら…。蔵王堂は檜皮葺きなので、少し離れて眺めるとまた趣が違いますね。
見事なモミジの木です。紅く色づく前の青々としたモミジもまた格別で、空気がとても美味しく感じられます。
巡った寺社の数々…。吉水神社も世界遺産で、もともと吉水院という金峯山寺の格式高い僧坊であったのが、明治の神仏分離によって神社となったそうです。
豊臣秀吉がここ吉水院を本陣として盛大に花見の宴を催したのだとか…。
吉水神社の山門を入ってすぐの「一目千本」。ここから中千本と上千本の桜を一望できるそうです。
この山々がピンクに染まると本当に圧巻でしょうね~。
さて、吉野といえば、ほかにも葛や杉も有名です。
吉野山をあとにする前に、本場で吉野本葛をいただくことにしました。
この眺望の窓辺の席でいただいたのが、葛餅と葛切り。
注文してから作ってくださるのですが、実演しながら作り方を説明してくださり、葛とは何かや吉野本葛ができるまでなど色々と教えていただきました。
葛餅と葛切りの材料はどちらも吉野本葛と水のみ。違いは、その比率と加熱の仕方です。
葛餅よりも葛切りの方が水の配合は少なくなります。
そして、水で溶いた吉野本葛をお鍋で直接加熱して糊化させたのが葛餅。湯せんで固めてからお湯に沈めて加熱したのが葛切りです。
ちなみに、「クズ」とは、よく見かけるこのツル性の植物です。吉野本葛はこの根っこから取れます。
吉野本葛と吉野葛にも違いがあり、吉野本葛はこのクズの根から取り出した葛でん粉のみでできているのに対し、吉野葛は葛でん粉にさつま芋などの他のでん粉を混ぜあわせたものだそうです。
葛餅、葛切りともに、出来上がり後は急速に劣化して、透明感や弾力が失われていくため、葛本来の美しさと美味しさを味わえるのは、出来立てのほんのりあたたかいわずか10分間ほどとのこと。
「その変化を感じていただくために、敢えてゆっくり召し上がっていただいてもいいですよ。」ともおっしゃっていましたが、もちろん10分経たないうちにいただきました!
本当に美しい透明で弾力感が何ともいえず、素朴な味わいで、口の中に幸せが広がりました。
いただいたお箸は吉野杉で、こちらも持ち帰りができましたよ。
では、今回はこの辺で。次回は、いよいよ観光特急へ乗り込みます!