「百折不撓」
何度くじけても志しを曲げない。
将棋の王位戦を制した木村九段の座右の銘です。
昨日は将棋ファンにとってドキドキな一日でした。
木村九段は、過去に6回のタイトル戦に臨むもタイトル獲得にまで至らず、
自分には縁がないものなのかもしれないと涙することもありました。
今回のタイトル戦は7度目の挑戦。
先に4勝したほうが勝つ7番勝負。
第1、2局とも連敗したあと、第3、4局は連勝。第5局に負け、後がなくなるも第6局に勝利。
お互いに3勝3敗で迎えた昨日の対局。
相手は将棋界のトップに立つ、今、最も勢いのある若手棋士・豊島名人。
20歳代の豊島名人に対し、木村九段は40歳代。
将棋は年齢を重ねれば強くなるような気もしますがそうではなく、
スポーツ選手と同じように、身体(棋士の場合、頭)の衰えとともに
若い時のように勝てなくなるものらしいです。
でも木村九段はまだ衰えてはいませんでした。
タイトル戦の挑戦者になり、互角の戦いの中、見事に初タイトルを手にしました。
昨日は木村九段とともに喜びの涙を流したファンが多かったのではないでしょうか。
いくつになっても志しを持っていれば叶うこともあるということを教えてもらいました。
私は将棋のルールはまったくわかりませんが、個性あふれる棋士の人間性や将棋界のことが面白く、
いわゆる「観る将」として将棋を楽しんでいます。
将棋は頭と心で指すと言われています。
頭はわかりますが、心がどのように影響するのか、そこが興味深いところです。
AIが活用される将棋界ですが、結局、人と人との戦い。
AIから遠いところにいる木村九段の王位獲得は、心が作用したのかもしれません。
木村王位、おめでとうございます!!