夏休みに、「安曇野ちひろ美術館」に行ってきました。
たしか小学校の教科書に、いわさきちひろの絵が使われていたと思います。
どこか寂しげな子どもの絵にさほど興味を持たなかった私ですが、
今年、ポストカードに描かれた絵を見たとき、とても惹きつけられるものがあり、
画家がどんな人なのか、急に知りたくなってしまいました。
美術館で画家の生い立ちや絵を見て、私が当初抱いていた印象は一変しました。
描かれた子どもたちの目は、画家の目と全く同じ目をしていました。
写真のいわさきちひろはどれも笑っていて、愛くるしい女性です。
その笑顔にある優しい眼差しで子どもたちを見つめ描いた絵なのだなということがわかりました。
いわさきちひろの人生の前半は、自分の気持ちに正直であるが故につらい道を歩んだりしましたが、
27歳で迎えた終戦の翌日、のどかな安曇野の山々を目にして何かを決意したかのように、
終生自分の信念を貫き通した画家でした。
やわらかな色彩からにじみ出るあたたかい絵は、逆に画家の芯の強さが伝わる絵に見えてくるから不思議です。
安曇野ちひろ美術館は、お花畑に囲まれた公園の敷地内にあります。
館内には、子どもが絵を描くことができるスペースがありますので、子どもたちもかなり楽しめるところではないでしょうか。