読書好きの職員から、音楽好きの私におもしろい本をお勧めしてもらいました。
↓ 鈴木智彦:著 「ヤクザときどきピアノ」
おもしろいを通り越して、私の琴線に触れまくりで感動してしまいました。
内容は、著者である鈴木氏が(ヤクザではありません)ABBAの「ダンシング・クイーン」を弾けるようになりたい
というだけの目的で未経験のピアノを習い、発表会で演奏するまでの道のりを書いたエッセイです。
何がおもしろいって、鈴木氏の表現力に抱腹絶倒です。
タイトルの「ヤクザ」という文字が気になりますよね。
鈴木氏はヤクザの取材を多く行っているルポライターです。
なのでその世界に精通しているわけですが、未知であるピアノに触れたときの感動を
すべてヤクザの世界で経験したときの驚愕に置き換えて例えてくるところに絶妙な可笑しさがあります。
電車の中で読んでいると、マスクの下で顔の表情筋が上がりっぱなしです。
これはもう、読んでいただくしか説明できませんので、最近笑ってないなと思う方は是非読んでみてください。
お勧めです! 職員も私も図書館で借りて読みました。
鈴木氏の恩師であるレイコ先生は、「練習すれば弾けない曲はない!」とピアノ初心者の著者におっしゃいました。
この言葉は今の私にもとても響き、励まされる言葉です。
音楽は上手下手ではなく心である!とわかっていても、素人の楽器演奏者は間違えないように弾くことだけに
こだわってしまうものですが、そこについて鈴木氏も
「1000回弾いて999回弾けるようになってようやく人前でそれなりの演奏ができる」とおっしゃっています。
社労士の音楽クラブで舞台に上がることのある身としては、そのことが痛いほどよくわかります。
苦手箇所を10回弾いて1回しか間違えないで弾けるようになったレベル(私)では全然ダメですね。
本番では必ず間違えます~ ><
本の最後に読者特典として、鈴木氏の演奏動画が観れる案内がありましたので動画を観てみましたが、
(読者でなくても観ることができます)
ピアノをまったく弾けなかった人がここまで弾けるように頑張ったことを思うとうるうるしてしまいます。
やっぱり音楽は、演奏に心が表れてこそ感動が伝わるものですね。
さて、この本を読み終えたあと、昨年の秋に図書館で予約していた馳星周:著「少年と犬」がやっと回ってきました。
直木賞受賞作だけあって、次が読みたくなるような展開に引き込まれました。
犬は人間の守り神。そばに居てほしくなります。
こちらもお勧めですよ!